久しぶりの 鎌倉切通しウォーク。 鶴岡八幡宮は 七五三を祝う 着飾った子供と両親や祖父母たちで賑わっている。 八幡宮の東鳥居から 金沢街道を東に進み, 浄妙寺に立ち寄る。 前回 お茶を楽しんだ, 浄妙寺の「石窯ガーデンテラス」で昼食をとる。
浄妙寺から少し戻って, 「田楽辻子のみち」経由で 釈迦堂口切通しに向かう。 この谷は「大御堂ヶ谷」と呼ばれ, 北条泰時が 父義時の菩提を弔うため この付近に釈迦堂を建てたことから「釈迦堂ケ谷」とも呼ばれているという。
岩山をくり抜いて造られたトンネル(洞門)は, 現在は 土砂崩れの危険があるため通行止めと書かれているが, 近づいてみても あまり危険と思われる個所は見られず, 近隣の人もトンネルを通って散歩している様子。 この 釈迦堂口切通しは「鎌倉七口」ではないが, 洞門の壮大さは迫力満点で 圧倒される。
来た道を引き返し, 今度は 報国寺を経由して「旧・華頂宮邸」へ。 この建物は 1929(昭和4)年に, 華頂博信侯爵の邸宅として建てられた。華頂侯爵は 伏見宮の第3男子で 1926(大正15)年に臣籍降下により, 華頂姓を名乗り 侯爵となった人物。 現在は 鎌倉市が建物を取得し, 庭園が公開されている。 ハーフティンバースタイル(下階が石造り, 上階が木造建築の様式)で, 整然とした古典的外観が美しい。
華頂宮邸を過ぎると 急に山道になる。 フーフー言いながら進むと 突然現代的な住宅街が現われて驚かされる。 「逗子鎌倉ハイランド」の北西端にあたる。 鎌倉は 住宅地とハイキングコースが極めて接近しているのが特徴で, ハイキングコースは 近隣の住民のいい散歩道になっているようだ。
鎌倉市と逗子市の境界を南に進むと「パノラマ台」という標識があったので, 寄り道してみる。 360度の視界が広がり 眺望がすばらしい。
ハイキングコースに戻り 名越切通しに向かう 尾根伝いの道は, 左側は はるかに見下ろす断崖絶壁, 右側も 急斜面の草むら。 うっかり足を踏み外したら大変なことになる。 慎重に進む。 やがて「名越切通」と書かれた標識が見つかる。 ここを左に行くと, “大切岸”と呼ばれる, 人一人がようやく通れる幅に岩山を切り通した場所がある。 鎌倉防衛のために わざとこのように隘路を作ったのだという。 いかにも切通しらしい雰囲気。
名越トンネルを越えると 小坪の住宅地に出る。 ここからバスで 鎌倉駅へ。
【歩いた距離 約7km】
第5回 | 化粧坂切通, 大仏切通 | 2006年11月25日(土)
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1月に 通り抜けられなかった「化粧坂」のリベンジ。 坂は あまり手入れされておらず, 雨水が坂道を削って 路面が大きくボコボコになっている。 それが自然の姿なので あまり人の手を入れるべきでない という意見もあるだろうが, このままにしておくと いずれ遠からず 坂そのものが失われてしまうのではないかと, 素人は心配になる。
きつい坂だが, あまり長くはないので へこたれる前に頂上に着く。 そのまま進むと 銭洗弁天。 石の壁をくり抜いた短いトンネルを通り抜けると 銭洗弁天=宇賀福神社に入る。 ここの湧き水でお金を洗うと やがて100倍に増える という言い伝えがあり, みんな熱心にザルにお金を入れて洗っている。 1万円札を何枚も入れて洗っている人も見受けられる。 狭い所に沢山の人人・・・
銭洗弁天から 裏に抜ける道を通って 佐助稲荷に向かう。 鎌倉は 山の中だと思っていても, ちょっと先に行くと いきなり住宅街に出てしまう。 そこが面白いところでもある。
佐助稲荷で一休みして, 裏山に上る。 とても急で危なっかしい階段坂を上ると“大仏ハイキングコース”に出る。 整備された山道で 気持ちよく歩くことができる。 長谷トンネルを越えたところに“樹ガーデン”の入口があった。 ハイキングコース沿いの唯一のカフェテラスで, レンガ造りのガーデンという洒落た作りになっている。 客席のほとんどが屋外なので 雨天休業とか。 ここで 昼食代わりの軽い食事をする。 近くの木の上には リスが走り, 鳥の声も聞こえる。 ほっとするひとときだった。
更に大仏ハイキングコースを進むと, 大仏トンネルの上に出てしまう。 予定では この手前で右に折れて, 大仏切通しに入る予定だったのだが, 入り口が「こんなところ 通れるの?」というような道だったので 見逃してしまったのだ。 もう一度戻って, いよいよ大仏切通し。
事前の情報で「大仏切通の南側は 道が悪くて通行困難だから, 裏の住宅地を通ってバイパスした方がいい」と聞いていたが, 確かにそうだった。 坂道は かつてステップを刻んであったらしい跡が残っているが, 手入れされていないため つるつるの坂になっている場所もある。 メンバーの一人は 見事に尻餅をついてしまった。 ここでコケたら 遥か下まで墜落するところだった。 危ない あぶない。
道が悪いためか 歩いてくる人は一人もいなかった。 逆に 人が歩かないから あまり整備されず, したがって道が悪い とことなのかもしれない。 しかし 道は良くないが, 人が少ないため 自然がそのまま残されていて, なかなかいい雰囲気。
切通しを抜けると 人家の裏を通って バス通りに出る。 そのまま湘南モノレールの「湘南深沢駅」まで歩き, 大船で解散。
【歩いた距離 約6km】
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