坂のプロフィール 地域・No. 沖縄・南城市−1
報告者 Koh Motoki
報告日 2015年02月01日
登録日 2015年02月01日

 

坂名 カービラ (カービラ) 別名 川の坂(かわのさか)
所在地 地図g  南城市玉城(なんじょうしたまぐすく)字垣花(かきのはな)
目印  垣花集落から垣花樋川(かきのはなひーじゃ)へ下る坂
坂の特徴 坂の方向  西へ上る
長さ  130m
斜度  急坂 (高低差28m,平均斜度12度)
形態  石畳の急坂
標識  坂の標識はないが、垣花樋川の案内板がある
   垣花樋川(かきのはなヒージャー) 俗称シチャンカー
 天然の美しい川や泉を保全して後世に伝えるという目的で推薦され、昭和60年に環境庁の全国名水百選に選ばれた。百選の中でも最初は全国で31件が選ばれこれに入選した。垣花樋川は集落の南側にあって、石畳の急な坂道カービラを100メートルほど降りて行くと、左側のうっそうと繁った林の中腹岩根から湧水が湧き出ている。
 かつては左側上のイアングンカー(女の川)は女が使い、右側下のイキガンガー(男の川)は男が使っていた。その下流の浅い水たまりはンマミシガー(馬浴川)、全体をまとめてシチャンカー(下の川)と呼ばれ、樋川から流れた水は下の川をうるおし、稲作が盛んであった。垣花村の人々はシチャンカーで水浴び、洗濯、野菜洗い、水汲みをするためカービラ(川の坂)を行き来した。石畳道の途中には女たちが一息入れたナカユクイイシ(中休み石)、イーユクイイシヌヒライサー(上休み石の平石)が残っている。
 現在は、簡易水道として地域の飲料水等の生活用水や農業用水として利用されている。
          平成18年1月  南城市玉城字垣花
由来 他  カービラ(川の坂)は、坂上の集落と垣花樋川を結ぶ坂で、毎日水を汲みに上り下りする生活のための坂であった。坂の途中には一休みするためのナカユクイイシ(中休み石)やイーユクイイシヌヒライサー(上休み石の平石)が今も残る。
 筆者註:沖縄では井戸や湧水をカー、ガーとよび漢字では川の字をあてる。川もカーと発音することから間違えやすい。カービラ=川の坂と書くが、湧水の坂の意である。
命名時期  
参考文献  垣花樋川案内板 
写真 撮影日  2015/01/19 撮影者  Koh Motoki

坂へ下る入口は切通しとなっている
坂へ下る入口は切通しとなっている
坂途中から坂上方向を見上げる。<br>垣花樋川まで石畳が続く
坂途中から坂上方向を見上げる
垣花樋川まで石畳が続く
垣花樋川まで石畳が続く
坂の途中には一休みするために腰を下ろす石(ナカユクイイシ=中休み石)が残っていた
坂の途中には一休みするために
腰を下ろす石(ナカユクイイシ=中休み石)
が残っていた
垣花樋川説明板
垣花樋川説明板
垣花樋川全景
垣花樋川全景
湧水の量は豊富だ
湧水の量は豊富だ

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