坂のプロフィール 地域・No. 東京・文京区−97
報告者 M.Ogawa
報告日 2010年3月11日
登録日 2010年8月28日

 

坂名 藤坂 (ふじざか) 別名 富士坂(ふじざか)
禿坂(かむろざか)
所在地 地図g  文京区小日向4丁目
目印  春日通りの“小石川5丁目”交差点から 南東に下り,藤寺前まで。春日通りを挟んで 播磨坂の延長上にある短い坂。
坂の特徴 坂の方向  北東に上る
長さ  75m
傾斜  非常に緩やかな坂
形態  わずかに“く”の字に曲がる
標識 坂下の藤寺伝明寺の前に,文京区が設置した標識がある。
藤坂  ふじざか   (富士坂・禿坂)
 「藤坂は箪笥町より茗荷谷へ下るの坂なり,藤寺のかたはらなれば かくいえり」(『改撰江戸志』) 藤寺とは坂下の曹洞宗伝明寺(でんみょうじ)である。
 『東京名所図絵』には,寺伝として「慶安3年寅年(1650)閏10月27日,三代将軍徳川家光は,牛込高田辺御放鷹(鷹狩りのこと)御成の時,帰りの道筋,この寺に立ち寄り,庭一面に藤のあるのを見て,これこそ藤寺なりと 上意があり」との記事があり,藤寺と呼ぶようになった。
 昔は,この坂から富士山が望まれたので,富士坂ともいわれた。
 『続江戸砂子』に,「清水谷は小日向の谷なり。むかしここに清水が湧き出した」とある。また,ここの伝明寺には 名木の藤あり,一帯は湿地で,禿(河童)がいて,禿坂ともいわれた。

      藤寺のみさかをゆけば清水谷
          清水ながれて蕗の苔もゆ  (金子薫園)

                文京区教育委員会    平成11年3月
由来 他  藤寺(曹洞宗伝明寺)の前の坂であるためにつけられた。(標識より)
命名時期  江戸時代
参考文献
写真 撮影日  2001年10月 撮影者   M.Ogawa


藤坂 藤坂
藤坂 標識
藤坂

「東京23区の坂」リスト | 全国の坂リスト